EPAの効果

EPAはエイコサペンタエン酸のことでn-3系の多価不飽和脂肪酸のひとつです。イワシ、サバ、マグロ、サンマといた青魚に多く含まれる必須栄養素です。n-3系脂肪酸には、EPAの他に、DHAやαリノレン酸、DPAなどがあります。

 

カナダ北部などにすむ民族イヌイットでは心筋梗塞や動脈硬化などの病気がほとんど見あたらないというデータがあります。イヌイットは魚を多く食べる習慣があり、魚に含まれる成分とこれらの病気について研究された結果、DHAやEPAには血液をサラサラにする作用があるということが判明しました。EPAはヒトの体内で合成することはできません。そのため食事から摂取する以外の方法はありません。

 

EPAには、血小板の凝集を抑制する効果があることから、動脈硬化の予防と改善に役立つと考えられています。また血液をサラサラにする効果があることで知られていますが、なかでも高脂血症や血栓症、高血圧などの原因になる中性脂肪を減少させる効果が強いです。

 

そしてEPAには、炎症やアレルギーを改善する効果があるといわれています。これはアレルギーや炎症の原因物質であるプロスタグランジンやロイトコリエンのはたらきを抑制するからです。成人病の予防にもつながります。

EPAの抗炎症作用

魚に多く含まれる油の成分でEPAやDHAなどのオメガ3脂肪酸があります。EPAにはリュウマチ性関節炎などの炎症を改善することにも効果があります。

 

EPAは、「血液をサラサラにする」という効果がありますが、炎症を抑える作用もあります。なぜオメガ3系脂肪酸に抗炎症作用があるのかはわかっていませんでしたが、EPAなどのオメガ3不飽和脂肪酸は、体内でレゾルビンやプロテクチンという物質に代謝され、これらの物質が抗炎症作用を示すのではないかと考えられています。

 

病原菌が侵入すると、組織内のマクロファージや肥満細胞が反応して、細胞が炎症反応をおこします。レゾルビンやプロテクチンは、白血球の一種である好中球の遊走を抑制するとともに、マクロファージによる病原体の処理を高める働きがあります。また粘膜上皮細胞がもっている抗病原体作用を増強するはたらきもあります。このような作用があることから抗炎症性サイトカインとはちがって、免疫能を低下させることなく炎症を終息させることができるのです。

 

食の欧米化にともないEPAの摂取量が減ってきているといわれています。1日あたり1000〜2000ミリグラムが適量とされています。

EPAの動脈硬化予防効果

心筋梗塞や脳梗塞は海外でも日本でも死亡原因の上位を占めている病気です。そしてこの原因になっているのが動脈硬化です。コレステロールが原因で動脈硬化が進み、血液の循環が悪くなると、心筋梗塞や脳梗塞になる危険性が高くなります。

 

こうしたなか魚に多く含まれる脂肪酸EPAには、動脈硬化を防ぐ作用があることが確認されていて、動脈硬化とこれがひきおこす心筋梗塞や脳梗塞の予防に効果があるのではないかと期待されています。

 

魚をあまり食べる習慣がない肉食中心の欧米人は動脈硬化になりやすいというデータがあります。EPAは魚やアザラシなど海にすむ生物の脂肪におおく含まれています。一方、牛や豚など陸にすむ動物の脂肪に多く含まれている脂肪酸はアラキドン酸です。アラキドン酸が多いと、悪玉コレステロールが増え、動脈硬化がおこりやすくなります。

 

EPAを多く含むのは、魚のなかでもイワシ・サバ・サンマなどの背の青い魚です。また魚が古くなると脂肪酸が酸化されて過酸化脂質が増えてきます。過酸化脂質には有害で動脈硬化を促進させる作用があります。また野菜に多く含まれているビタミンCやビタミンEは、過酸化脂質をとりのぞく効果があるので、魚と野菜を組み合わせて食べるのが効果的です。

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